接戦

 

「ストライーク、バッターアウト!」
「球にあたらねぇ〜〜!」
関西体育大学浪速商ー大阪商陰の一戦は3回表2死、どちらも譲らない試合だ。しかし吉川の球は打てないはずはないが打ててない。

「松山、お前のマニュアルでどこまでいける?」
山井監督が松山に聞いた。
「そうですね・・・・・7回までなら大丈夫です」
「そうか、しかしそろそろ点を取って逃げ切りたいんだが・・・」
「まあ、あのピッチャーなら打てませよ、4回までは」
いろいろ話しているうちに6番、原田さんが三振。凄いな・・・

「それじゃあ、内角攻めでお願いします。たっぷり見せ付けてから外郭に投げてまた内角に」
「わかった、おまえのいうとうりに投げる」
橋元と大島さんが少し話すと橋元はホームのほうへ向かった。

「シュッーーーーーーバンッ」
「ストライーーク!」
「シュッーーーーーーバンッ」
「ボール!」
「シュッーーーーー」
「キィン」
「ファール!」

「今で3球か、もう少し内角を攻めるんだな」
松山が何かを呟いた。一体・・・

「シュッーーーー」
「ブォン」
「ストライーク、バッターアウト!」
「おおーーーーっ!」
大島さんが三振を取るとベンチからは驚きの声が・・・・どんな公式戦セ成績なんだ?

次の打者に対してはくせ球で甘いコース、厳しいコースとばら撒いて最後はフォーク、二者連続三振か。3番目の打者には打たせてとるピッチング。見事に3アウト。

「よーし、この回、点取るぞ!!」
「おーーーーっ!!」
キャプテンの福山さんの声であれまで打てなかった吉川の球に当たった。いけるぞ!

「・・・・はぁ、はぁ」
「大丈夫かよ橋元のやつ、自打球3回も当たってるぞ」
7番、橋元が粘ってる。次で20球目、よく粘るな・・・
「これでとどめだ!」
吉川が腕から投じた1球はものすごいスピードだ。打てるか、橋元。
「ブン」
「ストライーク、バッターアウト!!」
「はえーーーーっ!」
吉川の投じた1球、速さはなんと150km、まじかよ。

その後も連続で三振に討ち取られた。最速150km、大阪は広いな、こんなに凄いピッチャーがいたなんて。

「スウーーーーッ」
「キンッ!」
負けじと大島さんも最速は136kmながら変化球とくせ球でいまだに無失点、激戦だな。

「よーし、この回こそ援護するぞ!!!!」
「おっしゃあ!!!!」
5回表の攻撃は1番、越川からの打順。一人出れば大町さん、二人出れば吉原さんまで繋がる。もしかしたら打てるかもしれない。

次へ

浪速高校野球 野球伝 目次に戻る

小説メニューに戻る

ホームに戻る


 

SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送