第四十話 修行3〜魑魅魍魎〜
俺たちは家の中を案内してもらうことにした。(女の人はもういなくなったらしい。)
二階堂君「ここがトイレです。」
俺「ん?トイレの中に掛け軸が・・・」
掛け軸には「秘中之秘」とかかれていた。
俺「なんて読むんですか?」
二階堂君「あ、それは「ひちゅうのひ」と読むんですよ。秘密の中でも特に秘密だという意味です。」
占「トイレの中に掛け軸なんて変だなぁ。」
トイレの中といっても便器の中じゃないです(分かってるわ)。
二階堂君「こちらが台所です。」
峯川「広いでんなー。」
二階堂君「それほどでも。」
俺「また掛け軸だ。」
そこには「温厚篤実」と書いてあった。
二階堂君「それは「おんこうとくじつ」と読むんです。」
金村「意味は性格がおだやかで、人情に厚い、という意味だ。」
俺「へー。」
二階堂君「それでは、練習しましょうか。」
峯川「そういえばどこでするんでっか?」
二階堂君「それはですね。」
金村「外に出れば分かるさ。」
占「金村君はよく知ってるね。」
金村「まあな。」
外に出て少し歩いてみると・・・
俺「すっげー!!!これ二階堂君の?」
占「よくこんなものがこんなとこに・・・」
何とそこには球場が建っていた。
二階堂君「ま、ちょっと入ってみてくださいよ。」
中
俺「広いなぁ。ちゃんとベンチもついてるし。観客席も・・・」
占「ここで練習できるのか。」
金村「それじゃ、早速始めるぜ。」
金村はバッグからいろいろな道具を取り出した。
俺「このボールは?」
俺は金色のボールを見ながら言った。
金村「それは「ゴールドボール」だ。純金製、まあ値段はざっと120万はいくかな。」
俺「120万!・・・もらっていい?」
金村「だめだ。」
俺「これでピッチングしてもいいか?」
金村「まあいいが・・・重いだろう?下手したら肩を壊すぜ。」
俺「そ、それじゃ金村がいっぺん投げてみてよ。」
金村「ああ。それじゃ、お前はキャッチャーやってくれ。」
金村はマウンドに着くとノーワインドから直球を繰り出した。
「ビュッ!」
「ドスーン!!!」
俺「痛!!!」
俺は思わずボールを落としてしまった。
俺「こんなの捕れねえって。絶対無理だ。」
金村「ま、俺も家で壁に当てて練習しているのだがな。」
占「そういえば二階堂君がいないね。」
峯川「どっかいったんでっしゃろか。」
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