実況パワフルプロ野球8 (PS2)
2001年度中盤のプロ野球データが収録されたシリーズ8作目(実際はもう少し出ているが)。
「新生パワプロ!!」をスローガンに本作も大幅なマイナーチェンジ改革がなされた。
1、パワプロの華はサクセス・・・だが・・・
「パワプロ3」で登場して以来、人気を博し続けているサクセスモード。パワプロ新作が出た際に、ユーザーが最も期待するのはサクセスモードの出来である、ということはほぼ間違いないだろう。
そしてこのパワプロ8。
「新生パワプロ!!」のキャッチコピーに恥じず、実に革命的なサクセスモードが収録されている。
舞台は「ドラフ島」。
ドラフ島とは、一種のプロ野球選手育成機関。さまざまな球団がジム(練習場所)をその島に設置し、そのジムで一定期間練習すると「スタンプ」がもらえる。そのスタンプを、同一球団のもので三個集めればゲームクリア、となるわけだ。
ここまでの文を見てもらってわかるとおり、設定はかなり無茶苦茶だ。
こういうシュールな(?)舞台設定は、激しく人を選ぶ。
当然、このサクセスモードについては賛否両論が飛び交った。
マンネリ化してきたパワプロの空気を打ち破った意欲作、と見る人。
新生を意識しすぎてゲームバランスを崩してしまい、パワプロ史上に残る(もしかしたら最高)の駄作になってしまった、と見る人。
自分は、後者の人である。
と言うことでここからしばらくパワプロ8のサクセス叩きが続きます。
耐えられる人だけ、空白の部分をドラッグしてお読みください。
まず何よりも、スタンプ集めの理不尽さ。
「あ、しまった」と言うコーチの声と共にスタンプが押し間違えられ、プロ野球への道が閉ざされる。
これが何度も続くと、さすがに怒りを通り越してプレイする気が失せてくるのである。
どういうことですか、ハンコ一つでサヨナラって?
サクセスには毎回、確かに交通事故など突然選手を消されるイベントはある。
しかしどれも、自分にとっては諦めのつくものだ。
だって、正直、トラックにひかれたら能力が下がるのはしゃあないですよね?
その他のケガイベントも、まあ怪我をしたならしかたないか、と納得できる。
ダイジョーブの手術を受けるのは、任意だから仕方がない。
でも、ハンコですよ。ハンコ。
いまどきハンコなんてダイソーでも売ってますよ。パワプロ君の命は100円で買えるのか?
まあ最後の方は関係ないにしても、とにかくこの理不尽さに自分は耐えられなかった。
そういうわけで、このパワプロ8は自分が一番プレイしていないものとなってしまった。
さらに悪いことに、このランダム要素の強さはパワプロ8のサクセスのさまざまなところに現れている。
例えばスタンプは、「押し間違え」云々の前に、そもそも球団のジムが運よく出てくれないと、スタンプを押してもらう機会すら得られないわけだ。
運が悪ければ、まともな練習が出来ない。
運が悪ければ、友情タッグを組むチャンスすら訪れない。
運が悪ければ、アイテムを買えない
運が悪ければetcetc・・・
こんな調子で始終ランダム要素に左右されているのがパワプロ8のサクセス。
いくら、綿密な計画とそれを邪魔するランダムイベントのせめぎあいが魅力のサクセスモードとは言っても、この作品はひどすぎた。8割以上(管理人体感)が運で決まるせめぎあいなんて勘弁して欲しい。
そういうわけで、自分はパワプロ8のサクセスをまったく評価していない。
でも、新しいことに挑戦するのは大事なことだとは思う・・・うーん、かなり微妙なところ。
2、ある球団の暗黒時代末期
「パワプロの製作元コナミはもともと本社が大阪にあって、パワプロの開発スタッフにも阪神ファンが多いため、阪神の選手は高く能力設定されている」と言う説をどこかで見たことがある。
このまことしやかな嘘を見破るには、パワプロ8の阪神タイガースの選手能力を見れば十分である。
最初見たとき、これは何かの嫌がらせか?と自分は思った。
パワーの最高はクルーズ(すべての阪神ファンに鮮烈な記憶を残したダメ外人。その記憶は、その後の中日での活躍によってさらに強まった)のB(130)。それ以外にパワーBはなし。
走力の最高は、ちょうど赤星が新人のときだったのでB(13)。(ただし、パワーが低く、この時代のパワプロでヒットを打つのは至難のワザ)。
ミートの最高は山田勝彦(一部の阪神ファンに鮮烈な記憶を残した捕手。とてもプロとは思えないミットさばきで数々の後逸、珍プレーを演出) と赤星のD。
しかし赤星は前述の通りパワーがあまりにも低く、山田は右打者なのになぜか「対左×」がついていて、「ミートが大きい」と言う感じはほとんどなかった。
守備の最高は確かC・・・だったかな?あまり覚えていない。
とにかく打線が驚異的に弱い。パワプロ史上に残る弱小打線。
それを投手陣が補ってくれればよいのだが・・・これも微妙。打線ほどの悲惨さはないにしても、決定的な選手がいない。
遠山も徐々に力が落ちていたときだったし、伊藤敦規の好投は能力に十分反映されていなかったし、井川はやっと出てきはじめた頃だったし、弱小打線をカバーするにはやはり物足りない能力だった。
このチームをペナントで戦わせるとひどいものだった。
オートで戦わせれば、十数勝しかしなかった記憶がある(定かではない)。
管理人が操作して、16連敗という恐ろしい記録を打ち立てたこともある (管理人の腕の悪さももちろん大きく影響しているが)。
しかし、あのときの阪神は、こういう「嫌がらせ」を受けても文句が言えない状況だった。
4月だけ無駄に勝って、あとはどうでもいいや、と。
あの時の阪神は毎日毎日、見てて本当に勝てる気がしなかった。
今年(2004年)、阪神は不本意ながらBクラスに終わってしまった。さまざまなところで、この結果を招いた岡田監督に対する批判が噴出している。
だが、「PLより弱い」と言われたあの時代のことを考えると、四位でこれだけ文句を言える今の阪神ファンって言うのは、つくづく幸せもんだよな・・・・・・と変なところで感激してしまうのである。
あともう一つ、この年の阪神の能力設定に異議を唱えたい。
それは、カツノリ(かの有名な名捕手、野村克也氏の三男。プロ野球における二世選手のジンクスの証明に貢献した人物)に特殊能力「人気者」がついているのに、八木(いわずと知れた代打の神様。阪神ファンに最も愛された選手の一人である)に「人気者」がついていない、ということだ。
これだけはいまだに謎だ。いったい何を考えて、こういう特殊能力の設定にしたのだろうか。
理由に思い当たるところがある人には、ぜひ掲示板までご報告していただけるとありがたい。
3、新生!ペナント!
パワプロ8で一番評価したいのが、ペナントモードの大進化である。
今まではただ黙々と試合をこなしていくだけの耐久レースだったペナントモードが、この8を境に大きく戦略性を持つようになった。
正確に言えば、パワプロ2000辺りでも「ドラマティックペナント」なるペナントはあった。
しかしこの8の、トレードあり、ドラフトあり、コーチ選別あり、選手成長あり (「ドラペナ」でもあるにはあったが自由度低し)、フォーム改造あり、と多彩な要素を詰め込んだペナントモードは、確実に今までのどの作品とも一線をなしていた。
ドラフト選手の能力が異常に高い、ベテラン選手の能力減少スピードが恐ろしく速い、などいろいろとバランスの悪いところはあったにしても、その後のペナントの原型を作った功績は偉大。
まさに新生パワプロの真骨頂はこのモードにあったと思う。
4、その他
そういえば、変化球がこの作品まではかなり鋭かった記憶がある。特にフォークは、キレ○がついていなくても打者のごく手元で落ちていた。スライダーの「キレ○」なんかは本当に「カミソリ」だったと思う。
そして9以降、キレ○の効果はガクンと下がっていくのである。
そういうわけで、評価。
総合評価・・・D(8):サクセスで大きく点を落とすが、ペナントの大進化でカバー。
個人的評価・・・E(7):うーん・・・でも、やっぱサクセスがなぁ・・・
04.11.28記述
記述者:管理人
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