強打者

 

______________日曜日_____________

日曜日は朝から晩まで野球漬け。野球部ではこれは当たり前だ。長村は市バスに乗ると浪速商野球部専用グラウンドまで走った。少々寝坊したようだ。

グラウンドに着くと長村は山井監督の説教を受けた。その後ユニフォームに着替えると長村は走り始めた。
「長村、集合時間に遅れるとおこられるぞ」
松山は長村が説教を受けたとも知らずにいった。
「もう怒られたよ。まあ、怒られても練習は出来るけどな」
長村はグラウンドを数十周するとブルペンのほうへ行った。ブルペンのほうへ歩いていると長村は足を止めた。ピッチングマシーンで誰かがバッティングをしている。見るとけっこう速いようだ。長村は少し見るとブルペンに行った。

「よお長村、今から投げ込みか?」
伊達が聞いてきた。伊達はすでに投げていたのかユニフォームが汗でぬれている。
「ああ、今から150球ほどな。ところで伊達、そこで打ってる人は誰だ?結構速いの打ってるから足を止めたんだが」
「ああ、吉原さんのことか」
「吉原さん?誰だ?」
「ああ、選抜で5番を打ってた人だよ。大町さんと同じくらいの打撃力かな。今日も150kmくらい打ってるだろ」
「へぇ〜150kmをねぇ」
長村は聞くと橋元に座ってもらって投げ込んだ。

「おい、そこの少年、バッティング投手をやってくれ」
誰かが言うので長村はバッティング投手をやった。結構飛ばしているな。
「はい、ご苦労さん、君、そういえば見かけない顔だな。名前は?」
「長村といいます」
「ああ、摂津大を退学・・・・、あ、ごめんごめん、俺は吉原浩次って言うんだ。2年、よろしくな!」
身長は長村より少し大きく痩せた人だ。
「よろしくお願いします!」
「ところでポジションは?」
「ピッチャーです」
「そうか、俺はセカンドだ。まあ、頑張れよ」
吉原さんは挨拶を済ますとまた打ち始めた。

「長村と松山、それから伊達に橋元、ちょっと来い」
練習をしていると山井監督が呼んだ。伊達が集まるのに少しもたついている。
「ちょっとヨドバシカメラでノートパソコンとデジカメとカメラを買ってきてくれ。その後、中学のシニアの試合があるらしいからどんな選手がいるか見てきてくれ」
「はあ」
「じゃあ、行ってきてくれ」
長村たちはお金を受け取ると大阪駅へ急いだ。

_____________大阪駅______________

「えーと、ヨドバシカメラはどこだっけ?」
「旧国鉄のビルだろ」
「ああそうだったな」
伊達と松山は話しながら歩いた。なぜか橋元と長村は別の方向へ。

 

次へ

浪速高校野球 野球伝 目次に戻る

小説メニューに戻る

ホームに戻る

 

 

 

SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送