唐澤栄樹

 

_____________9月7日_____________

「そういえば唐澤とか言うやつが今日浪速商に来るんだったな」
長村が昼休みに伊達と教室で喋っていると松山が来て
「長村、もうすぐ秋季大会だな」
「そういやそうだな、選抜がかかってるからな」
「ということで山井監督からの連絡だ。「今すぐグラウンドに集まれ。制服でいいから早く来い」だ。じゃあな」
松山は言った途端グラウンドのほうへ走り出した。
「俺たちも行くか」
長村と伊達もグラウンドのほうへ向かった。

グラウンドでは山井監督の周りにすでに部員たちが集まっていた。長村と伊達は少し遅れた。
「長村と伊達も来たみたいだし話すか。10日から秋季大会だから前日の9日は休養を取るために休みにする。それだけだ」
監督が話し終わった。そういう話は8日にして欲しい。

_____________放課後______________

「さーてグラウンドに行くか」
伊達が準備をするのを待って長村は伊達の準備が終わるとグラウンドのほうへ向かった。

グラウンドではすでに練習が開始されていた。伊達と長村はアップを終えるとブルペンのほうへ行った。

ブルペンは投げるところがなく伊達の長村が順番を待っていた。ブルペンが開くと先に伊達が行った。長村は伊達の投球を見ながら順番が空くのを待っていた。長村は伊達の投球に何かあるみたい。
「伊達、おまえ、いつの間にSFF(スプリットフィンガードファスト)を覚えた?」
「おっ、長村は気づいたか」
「ああ、微妙に落ちてるからな。ムービングファストより少し落ちてるからな」
「見破られたか。見破ったので教えてやろう。お前と投げあった後スライダーとシュートでは通じないとおもって覚えたんだ」
「お前のスライダーとシュートだけでも十分通用するとおもうが」
「まあまあ、投球の幅は広いほうがいいだろう。おっ、向こうのブルペンが空いたぞ」
長村は一礼するとブルペンで投げ始めた。

_____________6時頃______________

「すみません、ここは野球部グラウンドでしょうか?」
青川に謎の男が聞いた。青川は
「そうだよ、ところで君は誰?」
「初めまして、唐澤栄樹というものですがここに長村さんはいらっしゃいますでしょうか?」
「ああ、長村ね。ちょっと待っててね」
「長村ー、お前を尋ねてるいる人がいるぞ」
「誰だ?」
「唐澤って名前だ」
「わかった、すぐに行く」
長村が来ると唐澤は
「初めまして唐澤栄樹ともうします」
「どうも、こちらは長村大五郎ともうします。え、用件は」
「スカウトの方に野球部を見てはどうだと言われ見に来ました。呼ぶときは長村というやつを呼んでくれといわれて」
「感想は?」
「いいですね。設備もいいし先輩が偉そうにもしてないし上下関係も厳しすぎないしこういう高校が良かったんですよ」
「そうか、良いのか」
「はい、ではこのへんで」
というと唐澤は去っていった。
「あれは誰?」
「うちの1位指名の人だよ」
「はあ?」
「まああまり気にするな」
長村は青川に行って練習に戻った。

 

次へ

浪速高校野球 野球伝 目次に戻る

小説メニューに戻る

ホームに戻る

 

 


SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送