親友の登板

 

_____________3月25日____________

「長村、ついに来たな」
「ああ、この日が来たか」
長村と松山は長村が打撃投手をやって松山がバッティング練習をしながら話している
「摂津大附属ー明国義塾・・・か、どっちが勝つと思う?」
「さぁ、どっちが勝とうが予選で当たるのは摂津大附属に変わりねぇ」
「それもそうだな、ところで・・・・・バッティング投手が本気で投げるのか?同じチームの打者に自身を無くならせてどうする?」
「ああ、あまりに打たれすぎてな、ちょっと気晴らしって感じで」
「そ、そうか」
「カーン」
「あちゃ〜また気晴らしにでも・・・」
「じゃ、じゃあ、もう止めとくよ」
松山はそういい、逃げるように他のところへ行った。

「監督、バッティングマシン動かなくなりましたよ」
「ああ、それくらい日常茶飯事だから気にするな」
「でも監督、このバッティングマシン7回も修理に出してませんでしたか?」
「そうだな、10台ほど使い物にならないものも結構あるから処分するか」

長村は松山、伊達、青川に連れられて西九条から甲子園へと向かっていた。
「いきなり甲子園に行こうって・・・なんでだよ」
「お前の親友が投げるんだろ、じゃあ、観戦しようって、練習も午前中で終わったし」
「じゃあ、何で橋元はいないんだ?」
「あいつは受験でい忙しいんだよ」
「受験?まだ高1だぞ?」
「あいつは東都大学法学部を受けるらしいんだ。だから勉強してるんだ」
「じゃあ何で野球部に?」
「両立させたいんだとさ」
「少し疑問が残るががそういうことにしておこう、もう、甲子園駅に着いたぞ」
長村は早々と下車して切符を探した。

___________阪神甲子園球場___________

「さて、バックネット裏のチケットの代金と・・・あったあった」
「じゃあ、中に入ってるわよ」
「ああ、先に行ってくれ、松山、どうしたんだ?」
「いや、ちょっとな、持ってくるの忘れたみたいで」
「何を?」
「いや、お前には何の関係もないことだ」
「じゃあ、席を確保っと、おっ試合が始まった」
「プレイボーッ!」
「先発は鍋島か、今大会目玉のやつか・・・」
「鍋島か、懐かしい名前だ。元はあいつのおかげで俺達は・・・」
長村は誰にも話していない経緯をうっかり話してしまいそうになった。慌てて松山が目で制した。
「えっ?俺たちがなんだって?」
「いや、なんでもないことだ。おっ、あれは・・・唐澤じゃないか」
長村は年下とは言えあまり面識の唐澤を呼び捨てにした。と思われたがあれ以来、少しながら交流があるから呼び捨てにもしている。唐澤も
いろいろなことを手伝ってもらったり野球部仲間の指導など面倒を見てもらっている。
「やあ、唐澤じゃないか」
「あっ、長村さんじゃないですか、貴方も観戦に?」
「ああ、親友が投げるもんでな」
「応援してるんですかその親友さんのこと」
「いや、いろいろ経緯があって、まあ、今日はそんな感情抜きできてるけど、ところで推薦入学を断ってそれも普通科の試験を受けたって聞いたけど合格したのかい?」
「はい、なんとか、やっぱ推薦にしとけばよかったかなって」
「ははは、まあ、もうすぐ入部だ。ビシビシ絞るからな」
「覚悟しときますよ」
そういって長村は唐澤と別れ松山たちと合流した。

・・・・・
・・・・・
・・・・・
・・・・・
・・・・・

「ストライーック、バッターアウッ!」
「さて、そろそろ帰るかな」
「長村、なんでだよ、まだ6回だぜ」
「いや、もう試合は決まった、摂津大の勝ちだ」
長村はすぐに引き上げた。試合は予想どうりだった。
「長村って、あれで予知できたのか?」
「まさかな、そんなことが・・・・・」
松山と伊達は電車の中で長村の大勢を予知したことに驚いていた。

 

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