第十話 特訓

 

秋の大会からしばらくすぎたある日
俺「負けてしまったなぁ。」
俺は投球練習をしながらつぶやいた。カーブが投げられるようになってから少したっていた。
原板キャプテン「川崎、ちょっと来い。」
原板キャプテンがトイレから帰ってきて言った。

俺「なんでしょうか・・・」
原板キャプテン「お前に教えたい特訓があるのだが・・・」
俺「はい?」
原板キャプテン「ここに自転車があるよな。」
原板キャプテンが指差した先には自転車が二台置いてあった。しかし前後タイヤがスタンドによって地面についていなかった。
俺「あのー・・・この自転車・・・走りませんよね?」
原板キャプテン「走ったら困るよ。これで特訓するんだからな。」
俺「???」
原板キャプテン「この自転車のペダルをこぐんだ。思いっきりこげば足の筋肉はすごくつくはずだ。電力発電装置もついているので一石二鳥だな・・・やるか?」
俺「・・・やってみます。」
原板キャプテン「そうか。初級ノルマは一分間に60回こげば合格だ。」
俺「つまり・・・1秒間に1回ですね。」
原板キャプテン「お前は新品の前の自転車に乗ってみてくれ。」
俺「その前に・・・キャプテンのを見せてもらっていいですか?」
原板キャプテン「いいぞ。」
原板キャプテンはこいだ回数を数えてくれる機械のタイマーを1分に設定した。この機械は自転車をこいだ回数を教えてくれる上にタイマーで1分間に何回こいだかということも教えてくれる機械らしい。
原板キャプテン「それじゃ、いくぞ。」
そういうと原板キャプテンは機械のスイッチを押して、とんでもないスピードで自転車をこぎ始めた。

一分後
「ピピピ・・・」
タイマーがなって原板キャプテンが自転車をこぐのをやめた。
原板キャプテン「さて、どれくらいかな・・・」
原板キャプテンはその機械を見た。そして俺にその機械を渡した。
原板キャプテン「312回。遅いな。」
俺は始め信じられなかった。312回?一秒間にえーっと・・・うーんと・・・あっ!5.2回だ。
原板キャプテン「いつもなら700回・・・最高で1000回くらいこいだことあるんだけどなぁ・・・いや、もっとあったか。あ、腹が痛い。トイレ行って来るわ。」
そういうと原板キャプテンは走っていった。

原板キャプテンは帰ってきてから機械をセットし、俺をペダルに座らせた。
原板キャプテン「60回だ。頑張れ。よーい・・・スタート!」
俺は一生懸命ペダルをこいだ。

あっという間に1分は過ぎた。俺は息を切らしながら言った。
俺「ハァハァ・・・何回ですかね・・・ゼェゼェ・・・」
原板キャプテン「62回だ。おめでとう。ノルマ達成、合格だ。」
俺「やったー!」
こうして俺は原板キャプテンの自転車ペダルこぎ、原板先輩いわく原板練習の初級をクリアしたのであった。

 

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