第十二話 12月から4月

 

1月・・・特に目立ったことは無かったが、ただひとつ、1月28日に原板キャプテンが一回も腹痛が原因でトイレに行かなかったと言うことだ。
2月・・・斉藤君の帰国予定の日に占が斉藤君のことを占ったところ砂糖に注意と出て、その日斉藤君が日本から来ていた佐藤と言う名前の人にぶつかって、頭をうって帰国がまた遅れるらしい。占の占いってあたっているのであろうか・・・
3月・・・特に無い。

俺「と、いうわけで今は4月。新入部員がやってくる日だ。どんなやつだろうな・・・」

野球部

監督の挨拶が始まった。
仙田監督「えー・・・私が野球部監督の仙田だ。みんな、甲子園目指して頑張ってくれ。続いてキャプテンの原板から挨拶がある。」
3年生の高橋先輩「原板まだトイレにいます。」
仙田監督「困ったなぁ。誰か、呼びに言ってくれ。」
そのとき1年生が話した。
関西弁の1年生「ワイが行ってきますわ。トイレはどこです?」
仙田監督「あっちだ。」
仙田監督が指を刺すとそっちに向かって1年生が走っていった。
俺「走りはまあまあだな。」
仙田監督「あ、そういえば今日あたり斉藤が帰っているらしいのだが・・・」
俺「また何かあるんじゃないの・・・」
占「僕の占いによると今日は斉藤君大丈夫らしいよ。」
俺「それなら帰ってるんじゃないのかな。」
そのとき斉藤君の声がした。
斉藤君「ヘイ!皆さん元気かーい?俺の名前は斉藤だぜ!ベイビー!」
俺「ん?斉藤君テンション高いよ。」
斉藤君「そうかい、そうかい、瀬戸内海。」
占「どうしたんだろう・・・」
俺「佐藤さんにぶつかって頭ぶつけたのが悪かったんじゃないのか・・・」
斉藤君「さあみんな、もりあがっていこうぜぇ!」
関西弁の1年生「監督、戻ってきましたで。」
関西弁の1年生は原板キャプテンを連れて戻ってきた。
仙田監督「それでは、原板。アレをしろ。」
俺「おっ!やってきましたか。」
原板キャプテン「はい。よーし、では今から入部テストをするぞ。」
1年生「えー!」
原板キャプテン「テストに合格すれば入部OKだ。ただし・・・」
斉藤君「不合格ならその場でグッバイだぜ。」
1年生「えええー!!!」
関西弁の1年生「面白そうですがな。」
俺「おっ!きみ、元気がいいな。」
関西弁の1年生「そうでっか?あ、ワイの名前は峯川啓二(みねかわけいじ)っていいまんねん。よろしゅう。」
俺「あ、俺は川崎。よろしく。」
仙田監督「・・・すれば合格だ。それでは、50音順に行くぞ!」
どうやら俺と峯川が話しているうちにどうやったら合格できるか聞き逃してしまったらしい。まあ俺には関係ないが・・・
俺「お、峯川、どうやったら合格できるか聞こえてたか?」
峯川「ええ・・・なんとなく。」
俺「そうか・・・それならいいのだが。」
仙田監督「まずは・・・阿部!投手か。相手は斉藤がしてやれ。」
斉藤君「ホームランかっ飛ばすぜベイビー。阿部、残念だがお前の入部は無いぜ。」
阿部「それっ!」
「ビュッ」
斉藤君「やったるぜぇ!」
「カキーーーン!!!」
グラウンドに快音が響いた。打球はレストスタンドにまっすぐ伸びていって特大ホームランになった。
斉藤君「阿部、残念だったな。じゃ。」
阿部は帰っていった。

しばらくたってから・・・
仙田監督「次、峯川。相手は高橋、やれ。」
ここまでで入部希望者52人中49人が終わって、入部できたのはわずか9人。次は関西弁の1年生、峯川だ。相手は・・・高橋先輩か。
「ビュッ!」
峯川が神主打法からスイングした。
「カキーン!」
ボールはバットの下に当たった。しかし俺はこれがねらいだったように見えた。打球は高く跳ね上がった。峯川がダッシュした。
バスッ
ようやく高橋先輩がボールを取ったが、ボールを送球しようとしたときにはもう峯川はファーストにいた。

 

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