第十五話 マネージャー

 

次の日の野球部
斉藤君「ビッグニュースだぜ。」
俺「は?」
斉藤君が静かな声でしゃべりかけてきた。
俺「ビッグニュースなのにそんなに静かな声なんだ?」
斉藤君「そんなことはどうでもいいじゃないか。とにかくビッグニュースなんだぜ。スーパーだぜ。」
俺「わかったから話せよ。」
斉藤君「おっと・・・そうだったな。それじゃあ話そうか。いや、どうしようか・・・」
俺「もったいぶるなよ。話せよ。」
斉藤君「わかった。実はなぁ。野球部にマネージャーが来るらしいぜ。女子の!」
俺「えっ!マジかよ〜。ど、どんな名前なんだ?」
斉藤君「聞いた話によると・・・稲垣友子(いながきともこ)とか言う名前だったかな。」
俺(えっ!?)

仙田監督が叫んだ。
仙田監督「今日からマネージャーが来ることになった。稲垣友子さんだ。くれぐれも、ちょっかいは出さないように。以上。」
みんなから笑いがおこった。
仙田監督「稲垣君、挨拶しなさい。」
友子「はい。」
女の子が一人出てきた。
俺「ゲッ!やっぱり友子・・・」
友子「あっ!洋介!」
占「な、なんだ?二人とも知り合いどうしか?」
友子「まあね。あ、みなさんこんにちは。私は稲垣友子、2年生です!学力はこないだのテストで学年で5番でした。よろしく!」
斉藤君「で、川崎君との関係はどんなんだい?カップルかい?」
占「えっ!そうなのか!?」
俺「ち、ちがうよ。」
友子「幼稚園から高校までずっといっしょなのよ。」
俺「それにしても友子の高校がこことはなぁ。」
友子「なに言ってるのよ。席、隣同士だったじゃないの。」
俺「えっ!そうだっけ・・・」
友子「まあそんなことは置いといて。私が着たからには及川高校を甲子園優勝に導いてあげるわ。それじゃ、まずはグラウンド100週ランニング!」
チームメイト全員「ええー!!??」
友子「文句言うな!とっとと走って来い!」
チームメイト全員「は、はいっ!」
友子「それと・・・」
俺「それと?」
友子「洋介は1000週ね。」
俺「なんでなんだよー!?」
友子「いいから行ってこいっ!」
俺「わかったよー。」
チームメイトから笑いがおこった。
友子「笑ってる暇があったら走らんかい!あんたも1000週にするわよ!」
チームメイト全員「ひぃ〜〜〜〜〜」
俺たちは走り出した。

友子「あれ?あんたは?」
友子は一人だけ走ってない人に話しかけた。その人は・・・
斉藤君「俺?ああ、そんなことおいといてさ。友子ちゃんよぉ。俺とお茶でも飲まない?」
「ボカッ」
斉藤君「ウグッ」
「バタン」
斉藤君は友子に右ストレートを受けてばったりと倒れた。
俺「うわぁ!斉藤君!」
友子「まったく、これくらいのパンチで倒れるとは、情けない。最近の男は・・・」

チームメイト「まったく、恐ろしい子がマネージャーになったよ・・・」
しかしその言葉ははっきりと友子の耳にとらえられた。右オーバースローからすさまじい直球が繰り出された。
「ビュッ!」
「ゴンッ」
そのストレートはチームメイトの頭にジャストミートした。
チームメイト「ガハッ」
チームメイトはその場に倒れこんだ。
俺「あーあ・・・かわいそうに。」
さて、今日から忙しくなりそうだ・・・

 

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