第二十三話 あの二人

 

夏休みのある日

俺「今年はいるかなぁ。」
俺は去年あの二人に会ったころにあの二人にあった場所に行った。すると、予想通りあの二人がいた。
金村「ん?誰かいるぞ。」
二階堂君「あの方は確か・・・川崎さんですね。」
金村「よく覚えてるな。」
二階堂君「一回憶えたことはいやでも忘れませんよ。あ、川崎さんに会ったのは決していやなことではありませんよ。」
俺「そうですか。」

俺は投球を見てもらっていた。
「シュッ!」
二階堂君「そこ、もうちょっとこうすると球が速くなりますよ。」
「シュッ!」
俺「ほんとだ。はやくなってる。」
「シュッ!」
二階堂君「そこも手をこうするともっと変化球、曲がりますよ。」
「シュッ!」
俺「ほんとだ。カーブの変化量が増えてる。それにしても二階堂君は投手のことに詳しいですね。」
「シュッ!」
二階堂君「そうですね。それとこれはこうしたほうが・・・」
「シュッ!」
俺「本当ですね。」
二階堂君「そろそろ休憩しましょうか。」
「ブンッ!ブンッ!ブンッ!」
金村「やはり二階堂の投球指導はいいだろう?」
金村が重たそうなバットをスイングしながら言った。
俺「そうだね。」
二階堂君「い、いえ。皆さんの球筋がいいだけですよ。」
俺「で、金村。そのバット振りやすいか?」
金村「ん?まあな。」
俺「ちょっとかしてくれないか?」
金村「ああ、だめだ。」
俺「なんでだよ!」
金村「ちょっと持ってみるか?」
俺「いいぞ。」
俺はそのバットを持ってみた。しかし、そのバットはすさまじく重かった。
俺「ふ、普通の金属バットじゃないのか?」
金村「そのバットの中には金がぎっしり詰まっている。」
俺「金!?と言うことは・・・お値段のほうは?」
金村「100万はくだらないんじゃないのかな・・・」
俺「100万!!!!!!!」
二階堂君「金村さんのお父さんは大事業「金村株式会社(きんそんかぶしきがいしゃ)」の社長さんですから。」
俺「えっ!あの金村って金村のお父さんが社長なの!?」
金村「お前に言われたくないな。お前のお父さんは世界に名をとどろかすニューヨークに本店を構えるスポーツ用品店「二台堂スポーツ(にだいどうすぽーつ)」の社長じゃないか。」
俺「ええー!?二階堂君のお父さんってあの二台堂スポーツの社長なの!?」
二階堂君「ええ・・・」
金村「お前のお父さんはなにやってるんだ?」
俺「えっ!?いやー・・・べつに。」
まさか俺の父さんがサラリーマンやってるだなんてこの二人の前ではいえなかった。

 

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