第三十三話 改革

 

俺「あ、これ「改革」なんて大層な名前ついてますけど中身はしょぼいですよ。」
斉藤君「おい、一人で何言ってるんだ?」
俺「ん、あ、気のせい。」
仙田監督「それでだな・・・人の話し聞け。で、対策とは、今までにない戦略を見せることだ。」
占「今までにない戦略・・・ですか。」
俺「たとえば?」
仙田監督「たとえば斉藤は積極的に振っていくから、しっかりと見てスイングするとか・・・」
斉藤君「しっかりと見て・・・ですか。でも俺ストライクゾーンとボールゾーンとの見分けはあんまり分からないです。」
仙田監督「成果は残さなくてもまったく振らないことで相手の計算は不安になり、狂ってくるものさ。」
そのとき峯川が戻ってきた。
峯川「ちょっと、誰かで迎えに来てくださいよ。」
俺「は?なに言ってるんだ?」
峯川「も、もしかしてみてませんでした?がーん」
占「あ、忘れてた。」
峯川「ひどいですわ。ひどすぎですわ。泣きますで。」
斉藤君「なんだよ・・・」
峯川「ホームラン!特大ホームラン!!場外ホームラン!!!推定飛距離155メートル!」
俺「えっ!!??」
斉藤君「お、俺よりすごい・・・」
占「今までホームラン打ったことあったっけ?」
仙田監督「ふーん。ま、これで5対1だな。」


上越高校側ベンチ

高橋「お、お、お、お、おい!峯川があんなにホームランバッターだったなんて聞いてないぞ!」
大田「お、おれもだ・・・」
上越高校側監督「しかたない、こちらは4点リードを奪ってるんだ。今までのとおりで行け。」
上越高校全員「うおおーっす!」
しかしそれがあだとなった。続く2番の江川は逃げる球を見逃してフォアボール、占は微妙な球も振っていきヒット、斉藤君はボール球見逃してフォアボール。ほかの人たちも今までの戦略とまったく別のものでいった。

その結果9回表終わって6対5、この回抑えればついに決勝戦・・・という状態になった。投球ではカーブ中心の投球で行ったのでほとんど三振にできた。

そして9回裏。俺は3者連続三振と言う形で勝利した。

俺「勝ったー!!!」
斉藤君「これで決勝戦進出だな。」
占「この小説の作者手抜きすぎだよ。でもよかったー!」
仙田監督「よし、次勝てば甲子園だ。」
俺たち「おおおーっ!!!」

高橋「な、なぜまけた?」
俺「ま、データじゃはかれないこともあるってことだな。」

こちら力身高校対劣等(れっとう)高校、地方大会決勝戦
「ヒュッ!!!」
「シュルルル!!!」
劣等高校生徒「うわぁ」
「ブルン!」
「ドスン!」
審判「ストラーイク!バッターアウト!ゲームセット!」
アナウンス「本日の試合、48対0、力身高校のコールド勝ちです!これで力身高校の甲子園出場が決定しました!」
二階堂君「金村さん、今日もナイスピッチングでしたよ。」
金村「いや、二階堂のリードがよかっただけさ。」
二階堂君「さて、帰ってカワサキボールを調べますか。」
金村「そうだな。あ、俺今日は用事があるんだ。すまんな。」
二階堂君「いえ。いいですよ。」

力身高校図書室

力身高校1年生山川「あ、二階堂キャプテンさようなら。」
二階堂君「あ、山川さんお気をつけて(二階堂君は後輩にも敬語だ)。」
二階堂君は「甲子園の歴史」という本を取り出した。
二階堂君「なるほど・・・ノーヒットノーラン達成・・・あ、これじゃないです。ほんっとに僕は馬鹿ですね・・・」

二階堂君「なるほど・・・これは参考になりそうです。・・・あ、もうこんな時間だ。この本借りていきますか。」
二階堂君は本を借りると歩き出した。
二階堂君「あ・・・」
そういうと二階堂君はトイレに向かって歩き出した。
二階堂君「こういうときに不便なんですよね。」
そういうと二階堂君はトイレに入っていった。


さて、こちらは日付変わって及川高校対八方高校の日。この試合の先発は及川高校はもちろん川崎。そして八方航行はやっぱり小山田。今は0対0で迎えた7回表、相手は緒方。ツーアウト。
「ビュッ!!!」
「キーン!!!」
実況「打ったー!しかしこれは斉藤がかまえている、斉藤とってスリーアウト、チェンジ。」
俺「ふう。なんとか抑えたぞ。」
ここまで両校ノーヒット。夏の大会の時と同じ様な展開だ。
斉藤君「小山田の三種類の高速変化球さえ見分けられれば・・・なあ。」
小山田はHスライダー、Hシュート、Hシンカーを操り、さらに球速も142キロとかなりのいい投手だ。それ以上にすごいのは制球力。キャッチャーの支持したところとほぼ同じところにボールを投げている。そんなこと言っている間に青木空振三振。
俺「またか・・・ということは次は俺だな。」
俺は打席に立った。自慢でもないが俺は結構打率を残している。
俺「何か狙い球を絞っていこう。」
俺はHシュートを狙っていくことにした。
まず一球目、Hスライダー高めに入ってストライク。二球目、Hシンカー微妙なとこに入ってツーストライク。三球目はHスライダー、ストライクゾーンに入っているようなので俺はスイングした。ファールでいまだツーナッシング。小山田はボール球を出さず、常にストライクボールで勝負してくる。ツーストライクまで追い込めば絶対にスイングしなきゃだめ、ということだ。で、4球目、俺は空振してしまい三振。

で、この回も三者凡退。このゲームいつまで続くのやら・・・

 

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