第四十五話 修行8 〜マジで謎〜

 

俺「思ったんだけど・・・題名、意味不明だよね。」
占「そうだよね。「マジで謎」ってなんだよって感じ。」
俺「あ、俺ちょっとトイレ行って来るわ。」
占「このグラウンドにトイレあるのかなぁ。」
俺「ちょっと聞いてくる。」

俺「あの・・・」
二階堂君「はい?」
俺は少し休憩していた二階堂君に聞いてみた。
俺「トイレ、どこにあります?」
二階堂君「あ・・・家に戻らないとありませんよ!ここには今年の春にトイレがつく予定なんですけど・・・」
俺「えー!そ、それじゃあ戻ります!」
二階堂君「あ!鍵を!」
俺「そうでした!」
俺は家に向かって猛ダッシュした。

家の前
俺「鍵!や・・・やばい!もれる!もれる!あ、あった!」
俺は鍵を開けるとトイレに駆け込んだ。

トイレの中
「ジャー」
俺「ふー・・・すっきりした。そういえば時代劇で掛け軸の裏にボタンがあるって仕掛けを見たぞ。この掛け軸の裏にも・・・そんなわけないか。」
といいながら俺は掛け軸をめくってみた。
俺「こ、これは!」
掛け軸の裏にボタンが・・・
俺「お、お、お、お、お、お、お、お、押してみよう。」
俺は恐る恐るボタンを押してみた。
「ポチッ」
俺「ゴクリ・・・」
「しーん・・・」
俺「・・・なーんだ。何もおこらないじゃん。」
俺はそういいながら外に出た。しかし、外に出た瞬間!
「カチッ!」
俺「えっ?」
「グルッ!」
俺「ええっ?」
「ガチャッ!」
俺「えええっ?」
なんと床が一回転して俺のいる部分だけ穴が開いたのだ。
俺「これって野球小説だよねぇぇぇぇぇ!!!・・・」
俺は穴の部分からはるか下に落ちてしまった。





俺「う、う〜ん・・・ここはどこだ?」
俺は起き上がって周りを見回した。しかし真っ暗で何も見えない。
俺「たしかパワプロで主人公が矢部君と一緒に学校の地下室を探検するってあったなぁ。あの時はローソクがあったからいいけど、俺なんも持ってないしなぁ。」
とりあえず俺は歩いてみることにした。
「てくてく」
「ドカッ」
壁らしきものにぶつかってしまった。
俺「いててて・・・これは・・・どうしようかな。」
と、そのとき前のほうからぼんやりと明かりが近づいてきた。
俺「ひ、ひ、人魂だぁ!」
人魂らしきもの「誰が人魂やねん!」
俺「ぎゃあ!人魂がしゃべった!」
人魂らしきもの「だから人魂ちゃう言うてるやろ!」
俺「でも明かりがしゃべってるじゃんかよ。」
人魂らしきもの「明かりがしゃべってるんじゃないの。これは提灯。しゃべってるのは提灯を持っている私。提灯はしゃべらんの。」
俺「はあ。」
そういうと人魂らしきものは提灯の明かりを自分の顔に照らし当てた。すると女性の顔が出てきた。年齢は俺と同じ、もしくは俺よりもしたといったところだ。
人魂らしきもの「ところで、あんただれ?」
俺「あ、俺、川崎洋介って言うんだ。トイレの掛け軸をいじってたらここにきちゃって・・・」
人魂らしきもの「ふうん。あ、うちは智子って言うんや。よろしゅう。」
俺「よろしく。で、君は何でここに?」
智子「ああ・・・うち、ある人から逃げとるねん。で、ここで隠れてるってわけや。隠れとったら大きな音がしたから来てみたらあんたがいたってわけや。」
俺「なんで?」
智子「ま、うち、智子ちゃんの美貌に惚れた男どもが追っかけてきたんちゃうかな?」
俺「ホントかぁ?」
智子「あっ!うたがっとるな?これでもうち正直モンで通ってるんやから。街では「正直者の智子ちゃん」って呼ばれてるんやから。なんやったら洋介も智子ちゃんって呼んでええよ。」
俺「へえ・・・って洋介って呼び捨てかい!」
智子「ええやないの。細かいこと気にせえへん、これ、決まりやで。」
俺「へえ。」

 

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