第四十八話 修行11 〜ホンマ謎〜

 

俺「それじゃ、上がるね。」
智子「うん。」
俺ははしごをあがった。

やはりはしごは外につながっていた。空き地みたいだ。
俺「うーん!やっぱり外はいいなぁ!ねえ、智子さん・・・ってあれ?誰もいない?」
俺は後ろを振り返ったが誰もいない。さっきの部屋を見てみたが、誰もいない。
俺「あれ?あれれ?あれれれ?あれれれれ?どこに行ったんだろう。」
そんなことを言っていると二階堂君と金村が走ってきた。
二階堂君「やっぱりここです!川崎さーん!」
俺「あ、二階堂君、金村。」
金村「まさか・・・地下室への行き方を見つけたのか。」
俺「地下室?ああ・・・あそこか。うん。トイレの掛け軸をいじってたら・・・」
二階堂君「掛け軸?・・・やっぱり。」
金村「二階堂の予想どおりだったな。」
俺「何の話してるんだ?あ!そういえば俺が地下室で出会った女の子がいなくなったんだけど・・・」
二階堂君「まさか?!・・・川崎さん。」
俺「はい?」
二階堂君「少し・・・説明しましょう。川崎さんが通ってきた地下室は江戸時代、ある武士がほかの武士の攻撃から逃げるため造ったらしいんです。」
俺「江戸時代!?」
二階堂君「逃げるためなので簡単には入れないよう、別のところに入るためのスイッチを作ったんです。それが今トイレがあるのところだった・・・というわけです。ある日・・・そのスイッチがほかの武士にばれてしまい、その武士は地下室の中で・・・死にました。」
俺「・・・」
二階堂君「しかしその地下室は壊されることなく、今までこの家を手にした人たちが地下室に入ってしまい、出られないままその中で・・・僕らはその地下室の取り壊しを考えていたんです。しかしスイッチの場所が分からない。ということで困ってたんです。」
俺「・・・そうですか。」
二階堂君「あ、川崎さんが言ってた女の子ですが・・・たぶん、この家を作った武士の娘さんでしょう。その娘さんは武士と一緒に地下室で死んだらしいです。」
俺「えっ・・・そんな・・・」
二階堂君「こんな話信じてもらえないでしょうが、その娘さんの霊は成仏できずにいた。そこに川崎さんが現れたんです。」
俺「じゃあその人の霊、成仏できたでしょうか。」
二階堂君「ええ。きっと。」
俺「・・・そうなのか。だから「もう会えない」って・・・」
二階堂君「あ、そろそろ行きませんか?川崎さんが残るというのなら止めはしません。」
俺「そうですね・・・行きましょうか・・・」
金村「・・・俺は一足先に戻っとくぞ。」
俺はふた(?)を閉め、つぶやいた。
俺「じゃあね。智子さん。」
二階堂君「あの・・・」
俺「はい?」
二階堂君「何でトランクスしか着てないんですか?」
俺「はっ!しまった!地下室に置きっぱなしだった!」
金村「おいまてよ!鍵は?鍵はどうした?」
俺「大丈夫。ズボンポケットに入れておいたから。」
金村「いや、ズボン置いてきたんだろ?」
俺「しまったぁぁ!!!今からとりに行くよ!」
二階堂君「いや、僕が調べてみたところ外から入り口が開かないらしいんです。」
俺「ぎゃああ・・・」

で、なんとか合鍵があった。しかし、床の穴は消えていて、トイレの掛け軸の裏のボタンも消えていたのであった・・・

 

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