第五十四話 春の甲子園第一回戦

 

宿舎
俺「ついた!」
斉藤君「意外と広いな。」
占「グラウンドもしっかりしてるよ。」
仙田監督「開会式は明日だ。俺たちの試合は2日後だ。予定表を見ろ。」
全員「はーい。」
仙田監督「もうすぐ昼飯にする。昼飯食ったら早く寝ろよ。」
俺「昼なのに!?」

んでもって次の日。
俺たちは開会式を終え、宿舎に帰った。
俺「緊張したなぁ・・・開会式。」
峯川「今年も力身高校、竜王高校、鬼神高校、正道高校の三校が優勝候補でっしゃろな。」
俺「それ、四校だよ。」
友子「みんな、ちゅうもーく!1回戦の対戦校が分かったよ。」
俺「どんな高校だろう。」
友子「その名も、常道大学付属高校(じょうどうだいがくふぞくこうこう)。」
占「常道大学付属高校!?」
俺「知ってるの?」
占「しらないの?夏の大会ではベスト8まで来たんだけどな。」
俺「へえ。」
占「竜王高校に負けてしまったけど。あ、ついでに言っておくと常道大学は名門だよ。去年の大学野球大会では常道大学が力身大学を破って優勝したんだ。」
俺「すごいんだな。」

で、甲子園第一回戦、及川高校対常道大付属高校。俺たち及川高校は先攻。相手ピッチャーが投球練習をし始めた。右ピッチャーか。
「ビュ!」
「バシ!」
俺「球速は・・・138キロか。」
斉藤君「それくらい俺が簡単に討ち取ってやるさ。」
俺「いや、討ち取ったらだめだね。」
仙田監督「相手ピッチャーは森谷(もりたに)。特に目立ったところはないな。」
占「森谷!?」
仙田監督「ん?占、どうかしたのか?」
占「い、いえ。別に・・・」
「ウーーーー!!!(←サイレンの音)」
審判「プレイ!」
アナウンス「1番、ショート、峯川君」
森谷が第一球を投げた!初球から峯川は内角低めのフォークボールを打った。打球はファースト方向に転がっていった。ファーストがキャッチしてベースを踏んでアウト。これでワンアウトだ。」
アナウンス「2番、ピッチャー、川崎君」
俺「よーし、行ってくるぜ!」
俺はバッターボックスに立った。緊張するなぁ。森谷が第一球を投げた。ストレートを見逃してワンストライク。第2球は大きく外れてボール。第3球はスライダーを空振、ツー、ワン。第4球を空振、三振。
アナウンス「3番、セカンド、占君」
仙田監督「占、お前だぞ。」
仙田監督はネクストバッターズサークルでぽけーっとしている占に叫んだ。
占「あ、は、はい。」
占は重い足取りで打席に入った。

森谷「何だ、占じゃねえか。久しぶりだな。」
森谷が小さな声で言った。
占「森谷。お前常道大学付属校に進んでいたのか。」
森谷「まあね。」

 

 

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