第五十五話 森谷

 

森谷「まあいいや。いくぞ。」
森谷はモーションから1球目を投げた。ストレートだ。
俺「よし!あのコースなら簡単にヒット取れるぞ。」
占は部内でも1番のアベレージをもっている。あれなら簡単にヒットだな。
「ブルン!」
仙田監督「ん?」
審判「ストラーイク!」
俺「あれっ?空振?いつもなら最低でもかすりはするのに・・・」
球速は135キロ。・・・打てるんだけどな。いつもなら。
そのまま占は三振。占が三振するなんて珍しいのだが。
俺「おかしいな。」
仙田監督「川崎、いってこいよ。」
俺「はーい。」

「ビュッ!」
「ブルン!」
審判「ストラーイク!バッターアウト!チェンジ!」
俺は変化球を使い分け、1回裏を三者凡退にした。

アナウンス「4番、センター、斉藤君」
斉藤君「ま、一発ホームランだね。」
森谷が第1球を投げた。と、初球から打っていった。
「キィン!」
打球がライトスタンドを、ひとまたぎー、それ行けチャンスだ斉藤、燃えーよ、斉藤ー
俺「パクリ。てなわけでライトにホームランだね。」
これで1対0。

4回裏終了して3対0。いつもの手抜きペースで。斉藤君が2打席連続ホームラン、峯川がタイムリー。俺はこのところ被安打5、無失点。しかし占は2打席連続三振・・・
俺「占、お前大丈夫か?2打席連続三振なんて・・・」
占「大丈夫だよ。それより次は川崎君からだよ。」
俺「う、うん。」
俺は打席に向かった。森谷の球種は今までのところを見てフォーク、スライダーだ。二つともそんなに変化しない。最高球速は138キロ。・・・勝てるぞ。

常道大学付属高校側ベンチ
相手監督「森谷、そろそろあれを使うしかないぞ。」
森谷「分かってますよ。調子は万全ですよ。」

5回も森谷が投げるようだ。で、森谷が第1球を投げた!フォークか。しかし変化が違う。ものすごい変化量だ。俺は空振した。
俺「何だ、今のフォークは。さっきとは違う。変化量も・・・あんな球さっきは投げなかったぞ。」
仙田監督「今のは・・・フォークではない!・・・ナックルだ。しかもすごい変化量の。これは厄介だぞ。」

 

 

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