第六十四話 トライアスロン・・・泳ぎ

 

川に入った時点での順位は俺が1位。俺はあんまり泳ぎは得意ではないが・・・
「ジャバジャバ」
俺「さっきはまずいもん食べたなぁ。水でも飲もうかな。」
俺は泳ぎながら川の水を飲むことにした。
「ごくごく」
俺「しょっぱ!なんじゃこれ!塩水!?」
チームメイト「からっ!塩だ!」
どうやらほかのチームメイトも飲んだらしい。と、そのとき川原から監督の声がした。
仙田監督「おーい、そこの川は上流から大量の塩をまいているから飲むなよ。それと!そこの川では立ってはいけないぞ。」
俺「えっ!?立ったらだめなんですか!?」
チームメイト深谷「あっ!俺立っちゃった!」
仙田監督「はい、お前アウトな。」
【深谷、川で立っちゃってアウト!】
俺「あーあ・・・」
仙田監督「そうだ!お前ら、ゴーグルほしいか?」
チームメイト山村「ほしいでーす。」
仙田監督「1つ3000円な。」
俺(たかっ!)
チームメイト山村「いりませーん。」
俺「ただいまのリタイアは11人か・・・」
「バシャバシャ」
俺は犬かきで進んでいった。
占「川崎くぅん!いよっす!」
俺の隣に占が現れた。
占「僕ね、泳ぎだけは得意なんだ。それじゃ!」
そう言って行ってしまった。
俺「く、くそう!負けてたまるか!」

川に入ってから1時間行ったところ
俺は泳ぎが苦手ということもあり、10人ほどに抜かされてしまった。
俺「ん?何か流れてくるぞ・・・」
チームメイト赤木「け、化粧品だ!ファンデーションが流れてくる!」
チームメイト山村「こ、こっちは口紅だ!」
宮本コーチ「みんな、ここからは化粧品ゾーンやで!化粧品が流れてくるで!」
そのときチームメイトの江川が流れてきた。きっと化粧品が頭にぶつかって気絶しているのであろう。
【江川、化粧品に当たってアウト!】
俺もなんとか化粧品をよけていった。

さらに1時間後
化粧品ゾーンを抜け、俺は犬かきから平泳ぎに変えたこともあり、今のところ3位になっている。
友子「みんな、おやつの時間だよ!今日のおやつは・・・サバ!」
俺「サバ!?」
そういって友子はおやつのサバを俺たちに向かって投げつけてきた。
俺「俺たちはオットセイか!」
チームメイト中田「ぐはっ・・・」
サバが中田の顔面にクリーンヒットした。俺は何とか口にサバをキャッチして、噛もうと思った(俺も生のサバを食べるなんて物好きだな)。しかし・・・
俺「かたっ!?つめたっ!?もしかしてこれ、冷凍してある!?」
友子「うん。みんな冷たいほうがおいしいかなって思って、冷凍庫で3日間冷やしました。」
俺「食えるかぁ!」
俺はサバをはき捨てた。
チームメイト佐川「ふがっ・・・」
佐川はサバを食べようとして・・・
【中田、佐川、ほか2名サバによってリタイア!】
俺「うわ、かわいそー・・・」

さらに2時間後(現在5時)
俺はさらに進んでいた。そろそろ上流だ。泳いでいると、急に止まった。周りを見ているとみんな必死で足をばたばたしているものの、まったく進んでいない。おなかの辺りが痛い。俺が下を見ると、すぐ下に底があった。
俺「水深、浅すぎるし!」
そう、水深が浅いのだ(推定水深10cm)。そのため、みんなからだが底についてしまって、進まないのだ。俺が立とうとしたそのとき、後ろにいたチームメイトの三沢が立った。
仙田監督「はい、三沢立ったからアウトな。」
チームメイト三沢「そ、そんなぁ〜だって進まないじゃないですか?」
仙田監督「ごちゃごちゃ言うな!とりあえず立ったらアウトだ!」
俺「立たなくてよかった〜」
そのときだった。
「ぐぎゅるるる〜・・・」
どこからともなく腹のなる音が・・・
俺「占!」
占「だ、だめだ!昼ごはんのカマキリおにぎりと、サバのせいで腹が痛くなってきた!」
俺「占!」
占「川崎君、きみ・・・だ・・・け・・・で・・・も・・・ゴールして・・・く・・・れ・・・ガクッ・・・」
【三沢、立っちゃってアウト!占、腹痛でリタイア!】
俺「占、きっと俺、泳ぎぬくよ!

俺たちは苦難の末、水深10cmの場所を抜け、普通の川に出た。水深10cmのところをぬけるだけでみんな1時間かかった。みんな服を着たまま入ったせいか、服はぼろぼろになった。この間にも数名リタイアが出た。
そして、午後6時、やっと川を出て、山の頂上に出た。
俺「やった、ぬけたぞ!」
仙田監督「ここから街まで走り抜けてくれ。と、その前にこれでも飲んで置け。給水だ。」
仙田監督が塩を流しながら言った。俺たちはこの5時間、塩水のせいで何も飲んでいなかった。
俺「・・・って、給水って味噌汁ですか?」
仙田監督「そうだ。」
俺はいやな予感はしたが・・・
チームメイト田村「熱っ!この味噌汁めちゃめちゃ熱いですやん!」
俺はちょっと飲んでみた。
「ごくっ」
俺「ぶええ!熱い!めちゃめちゃ熱い!舌、火傷したかも。」
仙田監督「驚くなかれ!その味噌汁は3日間強火でコトコト煮込んだのだ。」
【田村、味噌汁飲んでリタイア!】
俺は味噌汁を持ったままスタートした。

10分行ったところ
1位は俺だ。2位はチームメイト赤木。と、山道を行っているときだった。
俺「く、熊だ!」
ここからはRPG風でお楽しみください。
熊が現れた!

川崎の攻撃!
必殺、死んだふり!

しかし熊に効果はなかった。

熊の攻撃!

川崎は必死で避けた。
俺(死ぬかと思った!)

川崎の攻撃!
俺(え〜い、こうなれば!)
味噌汁投げつけ!
効果はテキメンだ!

熊を倒した!

川崎は経験値を515、手に入れた!
川崎はレベル54にレベルアップした!

と、言うことで俺は熱い味噌汁を投げ、勝利したのであった。

さらに10分行ったところ
俺「やった、街に出たぞ!」
仙田監督「よし、自転車に乗れ!これからは自転車ゾーンだ!」
俺「あれ?監督いつの間に?」

 

 

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