第19話  TN ニューヨーク


「やっと来たかーーー!!」

煉矢がその場所に着くと、一人の男がそういった

「赤城さん、ちょっと間ぶりですね〜。」

煉矢がそういうと、赤城は握りこぶしで頭をこつく

「いて!、何するんですか!?」
「なにが、{ちょっと間ぶりですね〜}だ!!30分も遅れてきやがって!!」

「いぃっ!?」

煉矢はあわてて腕時計を見た
しかし、文字盤はたった今、集合時刻になったところを示していた

「やっぱり、あってるじゃないですか!!たたかれ損ですよ!!」

煉矢は言い返す
だが、赤城の顔は少しも変わらなかった

「あれを見てもそういえるか?」

赤城は両手で煉矢の顔をつかみ、ある方向へ顔を向けさせた
そっちには、空港の時計があった

「あっ・・・。あり??」

空港の時計は煉矢のより30分進んでいた

「もしかして・・・。」
「おかしいのはお前の時計だ!!」
「しゅいましぇん・・・。」

「まぁ、赤城。その辺にしといてやれ。」

後ろからまた違う声が聞こえる

「小松さん・・・、ですが30分ですよ!?」
「そうゆうな。御鳥の時計では間にあっとるし。」
「さすがは小松さん!!、心が広いですね。」

カーン!!
再び、赤城のげんこつが煉矢の頭を捕らえた

「調子に乗るな!!!」
「いってーーー!!!!」
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「もぅ・・・、たんこぶできちゃいましたよ!!」

一行は飛行機の中にいた
煉矢は、さっきのげんこつで出来た、たんこぶに文句をつけていた
席は3列で窓側に煉矢、真ん中に小松 反対側に赤城が座っていた

「うるさい、お前が悪い。」
「だから、謝ってたじゃないですか!!」

飛行機になってもこの二人の口論は続いていた
いや、口論とは到底呼べない レベルの低い会話だった

「お前ら・・・、俺を挟んでしゃべるなよ。」

小松は呆れていた

「おい!!みんな、ちょっと聞いてくれ!!」

監督が、離陸したのを確認し全員に声をかけた
全員、顔はすぐ真剣なものとなり、監督方に視線を送っている

「えぇ、分かっていると思うが、今この飛行機はニューヨークに向かっている。
そして、しばらくそこに滞在することになると思う。」

ざわざわ・・・
若干、周囲はざわついた
行き先は、飛行機を見て知っているものがほとんど・・・、しかしニューヨークでしばらく滞在と聞いて、驚いている・・・といった感じだった

「ニューヨークかぁ・・・。なんか、楽しみ〜。」

一人能天気な感想を漏らしているものもいた

「静かに!!
話を続けるぞ・・・。
着いたらその足で、早速球場に向かってもらう・・・。
最低限の宿泊設備は整っていると聞いているので、しばらくそこで寝泊り・・・そういうことだ。」

「練習試合とかは決まっているのですか?」

席を立ち上がり、赤城が質問をした

「やっぱりその質問はくるか。」

少し苦笑いをした

「と、いうことは決まっているみたいですね。」

その後ろから神藤が、そう言った

「着いてからでもいいと思っていたが、まぁいいか。」

そういうと、かばんの中から紙の束を取り出し、配る
そして、その紙が全員にいきわたったのを確認し、再度説明を始めた

「これって・・・。」
「じゃあ、今配った紙を見てくれ。
それが、ニューヨークについてから行われるトーナメント表だ。」

「いぃっ!?トーナメント!?」

「そうだ。といっても、マイナーな大会だがな。
だが、現段階でのレベルを知るのにもいい機会だと思って、エントリーしてみた。
開始は着いてから約10日後だ、何か質問はあるか?」

誰も何も言わなかった
むしろ、すぐにでも戦ってみたい・・・
そんな、気持ちを身体から発するかのように、皆真剣にその紙を見ていた

その時、誰もが疑問に思ってたことを一人が口に出した

「この決勝戦で勝ったあとみたいなところにつながっているのはなんだ?」

その声がしたとき、一同の視線がもう一度監督に向けられた

「あっ、それか。まぁ、それは決勝まで行ってのお楽しみってやつだ。」

あえて、言わない・・・そんな感じの返答だった

「まぁ、だいたいわかるけどな・・・。」

神藤がぼそっとつぶやく

「えっ!?マジッすか!!教えてくださいよ!!」

煉矢は座席越しに神藤に尋ねた

「聞いてたろ?勝ってからのお楽しみだよ。」
「は、はぁ・・・。」

煉矢はあきらめて座席に座りなおし、スポーツドリンクを口に含んだ



ー数時間後ー

<まもなく、到着いたします。
お客様は座席につき、ベルトをお締めください・・・。>


そして、一行はニューヨークの地へと降り立った

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